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パパ内科医の雑記

【専門医試験対策】内科学会雑誌 循環器メモ

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パパは受験生なんです。
総合内科専門医対策。
内科学会雑誌の循環器領域の選択肢問題です 。(全問題ではなくpick upしています)
いろいろな領域を並行しながら更新して行くつもりです。


更新履歴の記録↓
ver.1 2022/3/23 4題 

 

(2019年2月号)Common diseaseとしての心房細動

メカニズム

(2019年2月号)
心房細動の発症リスク因子のうち,当てはまらないものはどれか.1つ選べ. 
a) 年齢
b) 高血圧症
c) 左室肥大
d) 脂質異常症
e) 耐糖能異常

 
AFは複数のリスク要因が複合して発症する多因子疾患である。
加齢・高血圧・糖尿病・心不全・メタボリックシンドローム・家族歴等がそれぞれ独立したAFのリスク要因であることが知られている。
 
脂質異常症自体は、虚血性心疾患に大きく寄与するが、心房細動の発症に対する直接的な関与は報告されていない。
 

(d)

 
(2019年2月号)
心房細動の発症について正しいのはどれか.2つ選べ.
a) 家族歴は,発症リスクとは無関係である.
b) 心房細動との関連が報告された一塩基多型は,ほとんどがイオンチャネルをコードする遺伝子領域にある.
c) 心房リモデリングは,心房細動の発症以前から始まる心房筋の変化であり,心房細動を持続させる方向に作用する.
d) 無症候性心房細動の脳梗塞合併リスクは低い.
e) 塞栓症リスクと出血リスクの要因には共通するものがある.

心房筋の線維化等を主体とするリモデリングは、高血圧などの基礎疾患に伴い、心房細動を発症する前から進んでいると考えられている
脳梗塞予防には抗凝固療法を行う。塞栓症リスク評価はCHADS2スコア、抗凝固療法に伴う出血リスク評価はHAS-BLEDスコアなどで判断するが、両者には共通する要素があり、注意が必要である。(高血圧・高齢・脳卒中の項目)

(c),(e)

 

抗凝固療法の適応と実際

(2019年2月号)
周術期管理において,誤っているものはどれか.1つ選べ.
a) 出血性リスクの低いワルファリン加療中の患者においては,ワルファリンは継続し,抜歯を行う.
b) 血栓塞栓症のリスクが低いワルファリン加療中の患者が,内視鏡的大腸ポリープ切除術を行う場合は,ワルファリンを中断し,低分子ヘパリンによるブリッジングを行う.
c) 血栓塞栓症のリスクが高いリバーロキサバン服薬中の患者が,胃がんの摘出術を行う際は,低分子ヘパリンによるブリッジングを行わず,リバーロキサバンの投与を中断する.
d) DOAC投与中の患者が手術を行う際,投与の中断はクレアチニンクリアランスに基づいて行われる.
e) ワルファリン投与中の患者が手術を行う際,投与を中断する際は,手術5〜7日前のINR値に基づいて決定される.

心房細動における抗凝固療法(薬物)の適応は、日本循環器学会のガイドラインに記されている。基本的にはCHADS2スコアでその適応を判断する。
 
周術期の抗凝固療法の管理
 
手術による出血リスク
 
最低リスク:軽度の歯科治療、白内障手術、ペースメーカー移植、皮膚生検ならびに生検なしの内視鏡
低リスク:腹腔鏡下胆嚢的手術術及びヘルニア修復術
これら最低及び低リスクの手術時はワルファリンの投与を継続して手術を行う。
 
中リスク:胃切除、直腸切除(結腸切除は低リスクに入る)、前立腺生検、消化器のポリペクなど
高リスク:肝切、膵頭十二指腸切除、THA,TKAなどの人工関節手術、消化器のESD,EMR,ESTなど
 
ワルファリン使用中の患者がもし、中〜高度の出血リスクを伴う手術を受ける場合には、ワルファリンを中断する。まず術前5〜7日のINRの測定を行う。
INR 1.5~1.9 3,4日前に中断
INR 2.0~3.0  5日前に中断
INR 3.0以上 5日以上前に中断
 
近年ブリッジングの安全性が疑問視されている。
血栓塞栓症のリスクは有意差がなく、むしろ重大出血事象のリスクがブリッジング群で有意に増加した。
しかしながら、多くの研究の対象者のCHADS2スコアは4点未満で、
血栓塞栓症リスク中〜高リスクの患者に代用できるものではない。
(あくまでも血栓塞栓症リスクの低い患者でブリッジングは不要という話)
 
基本的に半減期の短いDOACの場合は,術前後のブリッジングを行う必要はない。
 
(b)は誤り
(a)(c)(e)は正しい
 
 
 
>再開について
出血リスクが低い場合は、手術当日に再開する。
出血リスクが高い場合は、完全止血確認後、少なくとも48〜72時間待った後に再開する。
 
 
 

(b)

 

(2021年2月号)虚血性心疾患診療のいま

PCI後の抗血栓療法

(2021年2月号)
PCI後の抗血栓療法について誤っているものはどれか.1つ選べ. 
a) 心房細動合併例に対してPCI後1年以降は抗凝固薬単剤として良い。
b) 抗血小板薬休止中にステント血栓症を予防する目的でヘパリン代替療法を行うことは推奨されない。
c) 出血リスクを優先的に考慮し、至適期間を決定すべきである。
d) 心房細動を合併するPCI施行患者に対して、抗凝固薬とDAPTの3剤併用を出血リスクにかかわらず継続する。
e) 本邦を含む東アジア地域は、一般に欧米より出血リスクが高く、血栓リスクは低い。

 
心房細動を合併する出血リスクが高いPCI施行患者に対して3剤併用は1ヶ月以上長期継続すべきではな長期継続すべきではない。
(d)は誤り
本邦では欧米よりも出血リスクが高く、血栓リスクは低いとされている。
(c),(e)は正しい
 
2019年、本邦より発表されたAFIRE試験によって、PCI後1年以降の抗凝固薬単剤療法の有効性が示された。
(a)は正しい
 

(d)