この記事では、指しゃぶりについて。
お子様の指しゃぶりで困っている家庭へ、
我が家の卒業までの過程をお伝えします。
赤ちゃんにとって指しゃぶりとは・・
そもそも赤ちゃんの指しゃぶりは脳の発達に必要なんです!
産まれたての新生児期を過ぎて、
乳児期(生後2ヶ月目から)にだんだんと目の焦点が合ってきた頃から、
赤ちゃんは手を伸ばした位置にある自分の手の存在に気づきます。
「お、これ何や?」です。
これをハンドリガード(Hand regard、「手の認識」)といいます。
認識したのちに、自分の意思でこの手が動かせることを知り、
手を見つめる仕草から、
口に持っていき指しゃぶりや拳しゃぶりが始まります。
または、
手を動かしている時に、
ふとした瞬間に偶然口元に触れた手を吸啜反射で吸うようになります。
これら指しゃぶりや拳しゃぶりは、その刺激が脳に伝えられて大脳が発達します。
また精神的な安定にも作用するようです。
子供が赤ちゃんの頃の写真を見返すと、
寝てるか泣いてるか、
起きてたとしても指しゃぶりをしていたり。
パパが子供の手を持っているのは、きっと指しゃぶりしているその手を引き抜いた直後の瞬間なんだろうな、という写真もあります。
そんな写真も赤ちゃんの頃の大事な成長過程なんだと思うと愛おしいですね。
幼児期の子供の指しゃぶりは親として心配でした。
うちの子供の場合、
歩き出して行動範囲も広がり、おもちゃ遊びに興味も出てきて、
自然と指しゃぶりも減ってきました。
しかし、
何か困ったことがある時、機嫌が悪い時、寝かしつけの時などは、
指しゃぶりが残っていました。
嫌だなー、と思っていた理由は以下の2つです。
①歯並びが悪くなる可能性。
②指の巧緻性が悪くなる可能性。
実践した方法
どうすればいいのか?
学生時代の小児科の教科書といえば「小児科STEP」でした。
でもそんなん載ってないよ。トホホ・・。
かつては「からしを塗る」、「正露丸を塗る」という手法が取られていたそうです。
果たしてしゃぶっている指の味が変になって指しゃぶりをやめることができるのか、
効果は定かではありませんが、
我が子の指に「からし、正露丸を塗る」のはかわいそうに思います。
STEP① 見つけたら注意する。お願いする。
当たり前ですが、まずは平和的解決を探りました。
子供が指しゃぶっている最中に、
「また指をしゃぶっているよ。おかあさんゆびさんかわいそう。」
「おかあさんゆびをパパに見せてくれるかなぁ?」
と話しかけるようにしました。
すると口から指を出してくれました。
そこをすかさず褒める!
指を口から離せたねすごーい、「パチパチパチ」と拍手してあげました。
はじめはすごくうまくいっていました。
でも・・・
次第に、指を口から離したらパパが拍手するというプログラミングを楽しむ
”お父さんスイッチ”になってしまいました。
STEP② キャラクター絆創膏を貼る
別に怪我もしていないのですが、
指に好きなキャラクターの絆創膏を貼ります。
子供に好きなキャラクターと一緒に
”指しゃぶりやめようね”ということを意識させる手法です。
我が家はディズニープリンセスでした。
STEP③ 絵本「ゆびたこ」
Instagramでも効果があると言われる絵本です。
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もうすぐ小学生という女の子のゆびたこがある日
関西弁で話しかけてくるという
ストーリーでして、
インパクト強いです。
上手にパパが朗読してあげました。
うちの子供ってすごく絵本が大好きで、
通常、絵本を一度読み終えたとしても、
もう一回もう一回と「もう一回」地獄が始まるのですが、
このゆびたこさんだけは「もう一回」発動せず。1回で終了。
それほどの衝撃とは・・
そして、、
本当に指しゃぶりしなくなりました。
再度指しゃぶりをしようかとしていた時期も一度ありましたが、
「ゆびたこさん来るよ」
これがパワーワードなんです。
このようにして、我が家は指しゃぶりから卒業しました。
まさか絵本で解決するとは思いませんでした。
ただ、絵本を読んだのは1回だけって嘘みたいな話でして、
「じゃあ買う必要なくて図書館で借りてこよかな」というとそうじゃなく、
家の中でどこかに、この「ゆびたこ」絵本が鎮座しているのが効果的なんだと思います。
いつもの絵本棚の近くに平積みにしていたり、
表紙が見えているだけでも効果があります。
子供って賢くてどんな絵本かを覚えているんだと思います。
ありがたやーゆびたこさん。
絵本を神棚に上げとこかな。
わーわー言うとります。
もしお時間があれば、ぜひ他のパパ内科医の雑記もお読み下さい。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。